[2016年06月10日 ]
株式会社KSKアナリティクス
データアナリスト 足立 悠
ビッグデータ・IoTブームの到来により、自社に蓄積されたデータを活用しビジネス価値を生み出したいと考え、実行する企業が増えています。
例えば、センサデータを分析すれば機械や設備の故障予測・異常検知を行うことができる、購買履歴データを分析すれば顧客の離反予測・商品推薦を行うことができる、消費者の声を分析すればクレーム要因を見える化し特定できる、・・・など、売上拡大やコスト削減につなげられるため、多くの企業がデータの活用に期待を寄せています。
データ分析には分析ソフトが必要であり、自社に適したものを選定する必要があります。選定のポイントとしては、価格、操作性、アルゴリズムの豊富さ、学習コスト、・・・などが挙げられます。データ分析を始めるにあたり、一番のネックは「価格」と考える企業が多く存在するでしょう。
なぜなら、分析は初期の段階で費用対効果の算出が難しく、予算取りが困難を極めるからです。「価格」の壁があるため、思うように分析を始められないという悩みもよく耳にします。
以上のような理由もあり、ここ数年はオープンソースのデータ分析ソフトを使って分析を始める企業が増えてきました。世界的に有名なデータマイニングの情報サイト「KDnuggets」による、「過去1年間でどのデータ分析ソフトを使用したか?(2015年版)」の調査結果を見てみると・・・
上位のほとんどを、オープンソースの分析ソフト(RやRapidMiner)とプログラミング言語(SQLやPython)が占めています(※1)。数年前の調査では、商用の分析ソフトが上位を占めていましたが、ここ数年は立場が逆転しています。国内外を問わず、オープンソースの分析ソフトを活用したいと考える企業または分析者が増えているようです。
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大手電機メーカーでエンジニア、事業会社でデータ分析者を経てKSKアナリティクスへ入社。機械学習・ディープラーニングを用いたレコメンデーション、異常検知を得意とする。また、分析セミナー講師や技術雑誌への記事執筆も行う。
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