「アナリティクス」とは
■概要
・アナリティクスが明らかにできる課題
・ビジネス課題解決アプローチ
・アナリティクスの高速化
■4つのアナリティクスタイプ
①記述的アナリティクス(Descriptive Analytics)
②診断的アナリティクス(Diagnostic Analytics)
③予測的アナリティクス(Predictive Analytics)
④処方的アナリティクス(Prescriptive Analytics)
アナリティクスとは、ある目的にもとづいて、さまざまな分析手法やソフトウェアベースのアルゴリズムを駆使しながら、データに潜んでいる特定のパターンや相関関係などの知見を抽出することを意味する。
アナリティクスとは「データの中に意味のあるパターンを見出し、伝えること」を意味する包括的/多面的な分野である。
アナリティクスを使用すると、人間の推測/直感に依存する必要性は減少し、相関関係やパターンを明らかできる。
アナリティクスにより、次のようなタイプの疑問に対応できる。
・過去に何が発生したのか?
・その原因/理由は何だったのか?
・今は何が発生したのか?
・次に何が発生する可能性が高いのか?
アナリティクスは、メソッドが明確に定義された仮説に関係し、規範的な面も大きく、成熟したアナリティクスプロセスは実務化に近い場面で利用されており、多くの場合において有用なソリューションを生み出す。
数値/データ/分析的発見に関するアナリティクスを業務の現場に組み込むことで、さまざまな想定や確信の正確性を明らかにできる。アナリティクスの手法は、ビジネス課題を解決するためのアプローチでもあり、その活用法はそれぞれのビジネス課題によってさまざまに異なる。
アナリティクスでは、大量に記録されたデータに潜む有意義なパターンや知識を発見するために、数学/統計学/予測モデリング/機械学習などの手法を活用する。
近年では、大量データを保管できるIT環境や、高度なソフトウェアアルゴリズムを実行するためのパワフルなコンピュートリソースにより、意思決定に欠かせない洞察を極めて短時間で導き出せるようになってきている。
アナリティクスは4つのタイプに大別される。
記述的アナリティクスは「過去に何が起きたのか?」を理解するために活用できるアナリティクスタイプである。
最も古くから利用されてきたアナリティクスタイプで、1749年に、スウェーデンが世界初の人口統計を作成したことが発端とされている。人口統計を表形式でカウントすることにより、収集したデータポイントの要約が可能となり、記述統計の第一歩といえる取り組みとされている。
記述的アナリティクスは、現在でも、「Webサイトアクセス数」「生産数と販売数の比較」など、多くの場面で、非常に幅広い目的で利用されている。
診断的アナリティクスは、「なぜ起きたのか?」を明らかにできるアナリティクスタイプである。
蓄積されている過去データから因果関係を見つけ出すことにより、「その事象がなぜ起きたのか?」を明らかにする。
予測的アナリティクスは、「将来何がどのくらいの確率で起きるのか?」を予測するアナリティクスタイプで、「情勢判断支援機能」の意味合いがある。
既存データベースから過去データを参照するデータマイニングの拡張機能としての面もあり、統計学的モデルを使用して将来何がどのくらいの確率で起きるのかを予測する。
例えば、商品単位の需要を予測分析することで、「需要が上がりそうなタイミングで商品を発注」「需要が下がりそうなタイミングで値下げ」などを実施し、企業の潜在的な機会獲得やリスク回避に利用できる。
処方的アナリティクスは、「将来のシナリオ予測結果により最適な意思決定に関する推奨事項を提示する」アナリティクスタイプであり、「予測される事態を最適化するには何をすべきか?」という処方を行う。
処方的アナリティクスは次世代の分析法といわれており、リアルタイムで答えを導き出すためには、有効なビッグデータと、高度なコンピューティング性能を活用できる環境を整える必要がある。
「①記述的アナリティクス」「②診断的アナリティクス」「③予測的アナリティクス」は、人間が判断するために必要な情報を提示するものであり、それらをどのように読み解き、どのような施策を実施するのかについては人間が考察する必要がある。
それに対して、処方的アナリティクスは、「①過去に何が起きたかを解析」+「②なぜ起きたのかを明らかにする」+「③これから何が起こるかを推測」の各アナリティクスを組み合わせて、次に取るべき最善の行動を人間の代わりに考察する。
参考元サイト
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