コネクテッドカー(Connected Car)とは、「ICT端末を搭載し、車両状態や周囲道路状況などのさまざまなデータをセンサーにより取得し、ネットワークを介して集積/分析することで、新たな価値を生み出す自動車」を意味する。

  • コネクテッドカーとは

コネクテッドカーとは

コネクテッドカー(Connected Car)とは、「ICT端末を搭載し、車両状態や周囲道路状況などのさまざまなデータをセンサーにより取得し、ネットワークを介して集積/分析することで、新たな価値を生み出す自動車」を意味する。

目次

コネクテッドカーとは
■概要
■基本説明
■注目が高まる背景
・無線通信の高速/大容量化
・車載情報通信端末の高度化
・クラウド/ビッグデータ技術の発展

コネクテッドカー実現によるメリット
■緊急通報システム
・ロシアの事例
・欧州の事例
■テレマティクス保険
・テレマティクス保険とは
・日本の事例
■盗難車両追跡システム
・盗難車両追跡システムとは
・アメリカ「GM社」の事例
・日本「トヨタ自動車」の事例
■ドライブコンシェルジュ
■カーシェアリング
■交通事故減少

自動車産業への影響

コネクテッドカーの課題
■規格の標準化
■セキュリティ対策

市場動向予測
■利用動向調査結果
■2014年
■2020年
■2035年

コネクテッドカーとは

■概要

コネクテッドカー(Connected Car)とは、「ICT端末を搭載し、車両状態や周囲道路状況などのさまざまなデータをセンサーにより取得し、ネットワークを介して集積/分析することで、新たな価値を生み出す自動車」を意味する。

■基本説明

コネクテッドカーは「インターネットに接続する自動車」であり、「緊急通報システム」「盗難時位置追跡システム」「テレマティクス保険」などを利用できる次世代の車として、人を目的地へ運ぶ以上の価値を提供することが期待されている。

■注目が高まる背景

自動車には、すでに「カーナビ」「ETC車載器」などの通信機器が搭載されているが、コネクテッドカー実現への注目が高まっている背景として次のような要因がある。

無線通信の高速/大容量化

無線通信が高速化かつ大容量化されたことにより、リアルタイムで大容量データを送受信可能となった。

車載情報通信端末の高度化

スマートフォンなどのデバイスの普及により、「車載情報通信端末の低コスト化」「アプリケーションの機能強化」が促進されている。

クラウド/ビッグデータ技術の発展

クラウドコンピューティングの普及により、大容量データに対して迅速に生成/流通/蓄積/分析/活用できる環境が整い、ビッグデータ流通が大幅に増加してきている。

コネクテッドカー実現によるメリット

■緊急通報システム

「緊急通報システム」とは、自動車事故発生時に自動で警察や消防などの緊急対応機関に緊急通報を行うシステムのこと。

万が一交通事故が起きた時、運転手本人や同乗者が通報できない場合もある。コネクテッドカーが、エアバッグ作動や車両搭載センサーにより事故を検知し、カーナビなどに使われているGPSと連動し車の位置情報を自動送信することで、警察や消防に通報し、該当機関が迅速に現場に急行できる。

自動車事故によって失われる人命を減らすことに貢献できる機能として、各国で導入が進みつつある。

ロシアの事例

世界に先駆けてロシアでは、2017年1月から、ロシア国内で販売されるすべて新型車に緊急通報システム「ERA-GLONASS」の搭載が義務付けられている。

欧州の事例

欧州では、2018年4月から、新型車に対して緊急通報システム「eCall」の搭載義務化が決定している。

■テレマティクス保険

テレマティクス保険とは

「テレマティクス保険」とは、コネクテッドカーの自動車走行データや運転データを取得/分析した上で、事故発生確率を割り出し保険料率を算定する自動車保険のこと。

自動車保険会社は、このデータを活用して、「対象のドライバーがどの道をどれくらいの速度で走行したのか」「加減回数」「ブレーキ回数」などの情報を把握できるようになるため、対象のドライバーが安全運転をしているかどうかを保険料算出根拠として利用できる。普段から安全運転をしているドライバーに対しては、事故のリスクが少ないという判断が可能となるため、保険料を安く設定できる。

年齢/性別/車種などを主な基準にして保険料を算出していた従来の自動車保険と比較すると、より実際の運転傾向や走行距離なども含めた「ドライバーごとの実状や特性」に則した保険料を設定できる。また、利用者にとっては「安全運転をすると保険料が安くなる」という分かりやすいインセンティブとなるため、「安全運転に対する意識向上」「危険運転の減少」「自動車事故減少」につながる大きなメリットとなる。

日本の事例

日本においてもテレマティクス保険は本格的に普及しつつある。

あいおいニッセイ同和損害保険では、2015年4月以降の契約から、PAYD(Pay As You Drive)型テレマティクス保険「つながる自動車保険」を提供している。トヨタ自動車と連携し、車載テレマティクス端末から得られた走行距離に連動して保険料を算出する。

ソニー損保では、2015年3月以降の契約から、急発進/急ブレーキの発生状況などより保険料を算出するPHYD型テレマティクス保険「やさしい運転キャッシュバック型」の提供を開始している。

■盗難車両追跡システム

盗難車両追跡システムとは

「盗難車両追跡システム」とは、車両の盗難が判明した場合に車両の位置を追跡できるシステム。

万が一車両が盗難されても、随時位置情報が送信され続けるので、盗まれた車の位置情報を把握できる。警察とデータ連携することで、より迅速な対応も可能となる。

車に通信機とセンサーを搭載しておけば、車両が異常を検知することによる自動通報も可能で、エンジンを停止させて始動できないようにする仕組みの開発も進められている。

アメリカ「GM社」の事例

GM社が1996年より提供しているテレマティクスシステム「OnStar」には、盗難車両追跡機能が搭載されている。

また、2007年には遠隔操作により緩やかに速度減速を行う機能が追加されている。

日本「トヨタ自動車」の事例

トヨタが提供しているテレマティクスサービス「T-Connect」では、車両盗難抑止機能を搭載している。

契約者の要望に基づき盗難車両の位置を追跡でき、一部の車両には通信でエンジン始動不可にするリモートイモビライザーが搭載されている。

また、車両に搭載されたセンサーがドアのこじ開けなどの異常を検知すると、所有者にメッセージを自動送信し、その車両が盗難された場合は、位置情報を自動で警備会社に送信する。

■ドライブコンシェルジュ

車両がネットワークに接続されることで、ドライブコンシェルジュサービスを受けられるようになる。

従来では、車でどこかに出かける場合には、事前に行く場所や営業時間などを下調べする必要があった。コネクテッドカーの場合は、「最適ルート検索」「駐車場検索」「飲食店検索」などについて音声操作で行える。

リアルタイムの最新情報を考慮した情報提供が行われるため、「渋滞しているルート回避」「空きがある駐車場の検索」「グルメサイトの評価や営業時間を考慮した飲食店のおすすめ情報取得」などが可能となる。

■カーシェアリング

コネクテッドカーの場合、従来のカギは必要なくなり、特殊な暗号化データをカギとすることでスマートフォンをカギとして利用できるようになる。この機能を活用することで、個人の車を使用するカーシェアリングサービスの普及が期待されている。

従来のカーシェアリングでは、カギの受け渡しのために、貸出先利用者と直接顔合わせする必要があったが、コネクテッドカーの普及で車のカギがデータに切り替われば、鍵の受け渡しの手間がなくなる。

「自分の車を使っていない時間帯にカーシェアリングで貸し出すことで車の維持費をまかなう」などのことが行いやすくなる。

■交通事故減少

コネクテッドカーに、高度な自動運転技術が搭載され、世界中のすべての車が完全自動運転化されれば「交通事故は9割近く減少」すると言われている。

完全自動運転にまで至っていない現在でも、コネクテッドカーの情報提供機能や危険通知機能により、交通事故数減少につながると期待されている。

自動車産業への影響

コネクテッドカーの台頭により、自動車市場は大きく変化すると言われている。

従来の自動車には「高出力エンジン」「しっかりとした足回り」「広い車内空間」などの「移動手段としての快適性」が求められていたが、コネクテッドカーでは「走行するための車両機能」よりも「情報」が重要なファクターとなる。

また、エンジンも内燃機関から電気モーターへ移行することで、特殊なエンジン技術を保有しなくても部品を購入して組み立てるだけで容易に車を作れるようになってきている。

そのような背景があり、GoogleやAppleなどのビッグデータ企業が自動車産業に進出しようとしている。既存の自動車会社は、時代に乗り遅れないために、これらのビッグデータ企業や革新的な技術を保有するスタートアップ企業と提携することで、コネクテッドカーや完全自動運転車の開発を急いでいる。

コネクテッドカーの課題

■規格の標準化

世界中で開発が進められているコネクテッドカーだが、世界標準規格はまだ定められていない。そのため、各社が独自規格でコネクテッドカーを開発している。

さまざまな規格が乱立することによるデメリットは大きいため、世界標準規格の設定は急務だと言われている。

■セキュリティ対策

従来の車は基本的にオフラインであったが、コネクテッドカーはネットワークに接続するため、ハッキングなどの危険性が指摘されている。

遠隔操作でエンジンやキーロックのコントロールが行えるコネクテッドカーは、ハッキングによる脆弱性が生まれる可能性が高く、車両盗難や事故にも繋がるため、セキュリティ対策は大きな課題となっている。

すでに、市販車がハッキングされる事案が発生し大規模リコールとなるなどの騒動が発生している。人間の命にも関わるものでもあるため、開発を進める各企業には、厳格で堅牢なセキュリティ設計が求められている。

市場動向予測

■利用動向調査結果

コネクテッドカー市場として、各社からさまざまなサービスが提供され始めており、市場として大きな成長が見込まれている。

コネクテッドカーの利用意向について実施したアンケート調査結果によると、「利用したい」あるいは「利用を検討してもよい」と回答した人の割合は、過半数の52%に達しており、コネクテッドカーに対する期待は高いことが分かる。

■2014年

2014年のコネクテッドカー世界市場は「1300万台規模」となっており、スマートフォンを含むモバイル端末連携型のコネクテッドカーを中心として拡大していくと予想されている。

■2020年

米国調査会社「ガートナー」の調査によると、東京オリンピックが開催される2020年には、コネクテッドカー市場が「2億5000万台規模」まで拡大すると言われている。

このシェアを確保するため、世界中でさまざまな技術を投入した開発競争が繰り広げられている。

■2035年

大手調査会社「富士経済」によると、2035年には、「新車の9割がコネクテッドカー」となると予想されている。

 

参考元サイト

コネクテッドカー最新TOPICS

最新情報はありません。

コネクテッドカー最新CLOSEUPコラム

イベント情報

  • KSKサイド002
  • OSSNEWSに広告を掲載しませんか?

facebook

twitter