iPaaS

概要

■「iPaaS」とは

「iPaaS (integration Platform as a Service)」とは「サービスとしての統合プラットフォーム」を意味し、「ツールセット」というよりは「ソリューション」として提供される。

企業のIT部門が抱える困難な課題とされている「複数のクラウドサービスとオンプレミスサービスを安全かつ確実に統合するソリューション」として利用が進み始めている。

IT部門はiPaaSを利用することで、さまざまなハードウェアやミドルウェアについての煩雑な管理を大幅に軽減でき、クラウドとオンプレミスのサービスを簡単に統合して展開することが可能となる。

ユーザーは、クラウドまたはオンプレミスにあるアプリケーションを接続する統合フローを開発でき、ハードウェアまたはミドルウェアをインストールまたは管理せずに展開できる。

■(参考)「PaaS」とは

iPaaSのベースとなる「PaaS(Platform as a Service)」は、クラウド内の完全な開発および展開環境として利用できるクラウドサービス。

「シンプルなクラウドベースアプリ」や「クラウド対応エンタープライズアプリケーション」まで、あらゆるアプリケーションやサービスを提供できるリソースを備えている。

クラウドサービスプロバイダから必要なリソースを従量制で購入し、セキュアなインターネット接続を介してアクセスして操作および管理を実施できる。

主な利点

・開発環境として管理の煩雑さを回避できる---ソフトウェアライセンス、インフラストラクチャ、ミドルウェア、コンテナオーケストレーター、開発ツール類
・アプリケーション実行に関する自動管理---クラウドサービスプロバイダがすべてを管理
・コーディング時間短縮
・複数プラットフォーム向け開発の容易化
・洗練された最新開発ツールを手頃な価格で利用できる
・地理的に分散した開発チームをサポート
・アプリケーションライフサイクルの効率的管理　など

定義

「iPaaS」という用語は、アドバイザリー企業であるGartnerが、アプリケーションとビジネスプロセスの接続をはるかに容易にするクラウドベースの統合プラットフォームに言及して作成された。

エンタープライズ市場では新しい用語であるが、急成長しているセグメントとして注目されている。

■Gartner

iPaaSとは、個人または複数の組織内のオンプレミスおよびクラウドベースの「プロセス」「サービス」「アプリケーション」「データ」の任意の組み合わせを接続する統合フローの「開発」「実行」「ガバナンス」を可能にするクラウドサービスのスイート。

「ユーザー」「サービスプロバイダー」「統合プロバイダー」間の統合フローの「売買」「交換」のための潜在的なプラットフォーム。

→gartner.com　→Gartner Glossary　→Integration Platform As A Service (IPaaS)

■MuleSoft

iPaaSとは、「クラウド内」および「クラウドと企業間」の統合を構築し展開するためのプラットフォーム。

→mulesoft.com　→What is an Integration Platform as a Service (iPaaS)?

■Boomi

iPaaSとは、「アプリケーション」「データ」「プロセス」のサービス指向アーキテクチャ(SOA)統合シナリオ向けのクラウドサービスを提供するもの。

→boomi.com　→What is Integration Platform as a Service (iPaaS)?

■Celigo

iPaaSとは、アプリケーションを組織に統合する方法を標準化するプラットフォームであり、ビジネスプロセスの自動化とアプリケーション間でのデータ共有を容易にするもの。

iPaaSソリューションは、アプリケーションを組織に追加する方法を全体的に標準化し、重要な統合機能を使用しながら、アプリケーション間で静的またはトランザクションデータを簡単に移動できるようにする。

→celigo.com　→What is iPaaS?～The Essential Guide to integration Platform as a Service～