「チャットボット」として、「概要」「活用例」について紹介。

「チャットボット」とは

「チャットボット」として、「概要」「活用例」について紹介。

概要

「チャットボット(ChatBot)」とは、ユーザーと対話することでタスクを実行できるボット。名称は「対話(Chat)」と「ロボット(Bot)」を組み合わせたものとされる。

チャットボットは人間が入力する「テキスト」や「音声」に対して、自動的に回答する機能を有している。

チャットボットを利用することで、これまで人間が対応していた「問い合わせ対応」「注文対応」などの作業を代行させることができる。

質問した人間側に対して、人間のようなリアクションができるため、単に検索エンジンに検索ワードを入力するよりも、コミュニケーション性が生まれる。そのため、企業とユーザーをつなぐコミュニケーションツールとして注目を集めている。

チャットボットは、サービスとしてさまざまな場所に実装できるため、ユーザーの身近な場所で活用できる。

・Webサイト
・SNS(Twitter、Facebook)
・チャットツール(Slack)
・スマートフォンアプリケーション など

活用例

■AIスピーカー

音声によるチャットボットサービスを提供するAIスピーカー(スマートスピーカー)として「Amazon Echo」「Google Home」「Apple HomePod」などが発売されている。

今までPCやスマートフォンで行っていたことについて、AIスピーカーを利用することで「音声」のみで操作できる。

・調べ物
・ニュースを聞く
・メモ登録
・オンラインショッピング
・音楽鑑賞
・家電操作 など

クラウド技術の発達により、大量のデータを安価に収集し、解析できるようになり、AI利用が加速している。

■デジタルアシスタント

iPhoneで利用できる「Siri」も、人間が入力する音声に対して回答するスタイルのチャットボットの1つ。SiriはiPhoneにインストールされているアプリとも連動できるため、「今日のスケジュールを教えて」と入力すると、カレンダーアプリに登録されている予定について、音声やテキストで回答してくれる。

ビジネス向けチャットサービス「Slack」では、独自のチャットボットを内蔵し、「リマインダー設定」や「メモ作成」でユーザーをサポートする。

システムエンジニアの間では、ChatOpsと呼ばれるチャットの活用も行われている。「Slackと監視システムを連携させて障害発生時アラートをチャットツールに投稿」や「チャットツールからシステムの操作を行う」などのことを行える。

■エンドユーザーサポート

チャットボットを利用することで、さまざまな場面でエンドユーザーをサポートできる。

・情報検索サポート(観光情報、飲食店情報)
・オンラインショッピングサイトでの発注サポート
・預貯金管理サポート など

■カスタマーサポート業務効率化

多くの企業のカスタマーサポート部門では、電話/メール/SNSなどで、オペレーターがユーザーからの問い合わせを受け付け、オペレーターが個別に対応している。

このカスタマーサポートにチャットボットを活用すると、カスタマーサポート業務を大幅に削減でき、効率化できる。

チャットボットを用いたカスタマーサポートでは、「あらかじめ想定される問い合わせ内容」と「対応する回答」をチャットボットシステムに登録しておく。ユーザーはチャットボットを通じて、希望する回答を得ることができ、問い合わせ対応を完了できる。

登録されていない問い合わせについてはオペレーターが対応する必要があるが、オペレーターが対応しなければならない問い合わせ数を削減できるため、オペレーター人員数を削減できる上に、ユーザーの満足度向上にもつながる。

また、チャットボットの導入は、ユーザーに気軽にカスタマーサポートを利用してもらえることにもつながる。「オペレーターにわざわざ電話するのは面倒」などの理由で利用を躊躇してしまうケースもある。チャットボットであれば、人間であるオペレーターを介在させずに問い合わせを行えるため、カスタマーサポートの利用率を向上させ、ユーザーとの顧客接点増加につながると期待されている。

■サイトFAQでのユーザー満足度の向上

情報量が多いサイトの場合、ユーザーが望む情報をシンプルに提供できることが重要となる。

ユーザーの状況やニーズに合わせて作成されているFAQページを用意しているサイトは多いが、ユーザーが満足できる情報が表示されない場合は、不満につながってしまう可能性がある。

チャットボットをFAQとして活用すると、ページ遷移や長いスクロールをして情報を探す必要がなくなり、ユーザーは使い慣れているメッセージングアプリのような感覚で質問して、目的とする最適な情報を得ることができる。この利便性は、ユーザーの満足度向上に寄与する。

■デジタルマーケティング

デジタルマーケティングの領域においても、チャットボットは「Web接客」として大きな注目を集めている。

従来であれば、ユーザーが企業サイトの情報を見ている場面で「問い合わせを行いたい」と思った場合、「お問い合わせページ」や「資料請求ページ」にメールアドレスなどの情報を入力して問い合わせを行い、返信が来るまで待たなければならないという状況があった。この「入力の手間」「個人情報保護意識」「レスポンスの低さ」などにより、貴重なチャンスを逃してしまっていたと考えられている。

このような点において、チャットボットの有用性が注目されている。

企業サイト上にチャットボットサービスを配置しておけば、ユーザーが「この製品の価格は?」などのように、簡単操作で気軽に問い合わせを行うことができ、なおかつ、リアルタイムで回答を得られる。

チャットボットを利用することで、企業はユーザーとの接点を増やし、距離を縮めることができ、最適な商品/サービスを案内することも行える。

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