「Global NCAP」は、世界中の新車評価プログラム間の協力のプラットフォームとして機能し、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)の自動車安全基準の普遍的な採用を促進している。
衝突実験などを実施することでクルマの安全性について研究および検証し、その結果をスターレーティング(星の数)などを使用して分かりやすく公表している。
ヨーロッパ、日本、ラテンアメリカなど、地域別のNCAPが存在している。
NCAPでは以下のビジョンを掲げ、車両の安全性向上に努めている。
①長期的な目標=交通事故による死亡者や重傷を負わない世界を目指す
②2020年までに、歩行者保護および電子安定性制御のために、生産中のすべての新車が国連の最低衝突試験基準を超えることを望んでいる
③世界のすべての地域で自動車の設計と技術のベストプラクティスアプリケーションを奨励することにより、車両の安全性のさらなる民主化を支援する
④より安全で環境に優しい車両の世界市場を奨励するために消費者情報の宣伝を支援する
近年クルマの安全性は「周囲を認識して安全運転をサポートするアクティブセーフティ技術」や「自動運転技術」なども加わって急速に進化しており、安全評価の方法もそれらに合わせてアップデートされている。
レーティングシステムは「大人」「子供」「交通弱者保護」「セーフティアシスト」の4カテゴリについて詳細なテスト項目で採点している。
大人の乗員の場合、「オフセット衝突」「フルラップ前面衝突」「ムービング・デフォーマブル・バリア(MDB)を使用した側面衝突」「ポールの側面衝突」「むち打ち」「自動緊急ブレーキ(AEB)の低速域」などの項目でスコアを付ける。
「4カテゴリの重要度に応じて重み付けをしたスター」と「バランス評価で最も低いスター」を決定し、それら2つを比較して低い方をスターレーティングとして決定する。
安全装備で標準装備とオプション装備を区別する「デュアルレーティング」も採用している。
「交通弱者保護」においては、自転車とオートバイも含めることも検討している。
欧州で自動車アセスメントを手掛ける「EuroNCAP」は、2018年10月18日、初めて自動運転機能に関する評価を実施したと発表した。
以下の10車種が自動運転機能に関する評価対象となった。
①ドイツ・アウディ「A6」
②ドイツ・BMW「5シリーズ」
③フランス・ルノー「DS 7 Crossback」
④アメリカ・フォード「Focus」
⑤韓国・現代自動車「NEXO」
⑥ドイツ・ダイムラー「メルセデスベンツCクラス」
⑦日本・日産自動車「リーフ」
⑧アメリカ・テスラ「モデルS」
⑨日本・トヨタ自動車「カローラ」
⑩スウェーデン・ボルボ「V60」
「アダプティブ・クルーズ・コントロール」「車線維持システム」「車速制御支援システム」などを組み合わせて高速道路での自動運転を支援する「高速走行支援機能」が評価対象となった。
事故が発生する可能性が高まる交通シナリオを設定し、テストトラックでこれらの機能を評価した。
車線維持システムのテストにおいて、以下のような結果が出た。
ドライバーとシステムが協調して操舵する仕組みになっており、ドライバーがハンドルを切っても支援機能が切れることはなかった。
システム主導で操舵し、ドライバーが無理にハンドルを切ると支援機能が切れてしまった。
モデルSは運転支援システムでありながら自動運転に寄りすぎた設定になっていることが分かった。
参考元サイト
※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。
概要 「英国の防衛科学技術研究所(Dstl)」および「米国陸軍戦闘能力開発司令部地上車両システムセンター」は、ミシガン州のキャンプグレイリング合同操縦訓練センターで連合自立補給(CAAR)実験を実施した。 共同実験の一環として、英国が設計した自律車両システムを組み込み、輸送オペレーションのテストなどが実施された。
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