サービスロボットとは人間の日常社会で利用されるロボットを指す。
サービスロボットは「受付業務」「案内業務」「商品運搬」「介護」「見守り」「食事配膳」「清掃」「防犯」「警備」「エンターテイメント」など、日常生活のさまざまな場面で利用されている。
サービスロボットを導入すると、以下のようにさまざまなメリットを享受できる。
・人件費削減
・人手不足対応
・生産性向上
・業務効率化
・来店客へのサポート充実
・トレーサビリティ確保 など
製造業においては産業用ロボットが幅広く導入され、製造工程の効率化が進められてきたが、それと比較すると、サービスロボットの導入はさほど進んでこなかった。
各種サービス業にロボット導入が難しい理由としては、「作業環境が多岐にわたる」「業務内容が画一されたものではない」「事業規模が小さいため多額のロボット投資が難しい」などがある。
しかし、「少子高齢化による労働力不足問題が深刻化」「サービスロボット導入コストが下がる」などの要因により、サービス産業におけるサービスロボットの実用化と本格導入が進み始めている。
サービスロボット導入は今後大幅に増えていくと予想されており、2030年には日本市場で3兆円以上の市場規模に到達するという予測もある。
ロボットを分類する方法はいくつかあるが、主として「産業用ロボット以外のロボット」が「サービスロボット」と呼ばれている。
産業用ロボットはさまざまな構造定義が存在しているが、サービスロボットに明確な構造定義はなされていない。
産業用ロボットは工場内などの特定の場所で稼働するが、サービスロボットは人間社会の中で利用される。
産業用ロボットは工場などの特別な場所に配置され、産業用ロボットに関する特別な知識やスキルを持つ作業員などが接する。
しかし、サービスロボットは人間生活の日常内のさまざまなシチュエーションで使用される。
そのためサービスロボットには「安全性確保」「想定外突発的状況への対応能力」「人間とのコミュニケーション能力」「緊急停止機能」など、産業用ロボットと比較してより多くの安全基準をクリアしなければならないため、より高度な先進的な技術を必要とする。
サービスロボットは「各種サービス業」「外食産業」「金融業」「観光業」「医療分野」「介護分野」「流通業」「アミューズメント分野」などの幅広い業種での活用が進みつつある。
最近、企業や販売店や飲食店の受付において、ソフトバンクの「Pepper」などのコミュニケーション用サービスロボットを多く見かけるようになってきている。
擬似的な感情表現が可能で、言語コミュニケーションによる受付登録や各種情報提供を行える。
IDC Japanによると、サービスロボット導入検討中の企業が想定する活用領域は「受付/案内/接客」が最も高い結果(34%)になっている。店頭に設置し顧客と対話できるコミュニケーションロボットの潜在的需要は高いことが分かる。
物流分野では配送センターなどでのロボット導入が進められている。
配送センターは一般社会とは隔離された環境であるため、工場への産業ロボット導入と同じようなプロセスでサービスロボットを導入しやすい面がある。
パナソニックは、病院内で薬品や検体の搬送を自動で行う自律搬送ロボット「HOSPIR」を発売した。
HOSPIには収納庫を備え付けられており薬剤トレーなどを搬送できる。収納庫は施錠されており、専用のIDカードがなければ開けない仕組みになっている。
→パナソニック プロダクションエンジニアリング株式会社 →HOSPi
参考元サイト
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クラウド型物流プラットフォームの提供を行うGROUND株式会社は、株式会社ニトリホールディングスの物流施設向けに、2017年秋までに約80台のロボットシステムを納入する。業務の効率化、省人化を図るのが目的で、アマゾンなど海外勢が先行する物流ロボット事例に次ぐ国内事例として注目を集める。 国内でも物流ロボット事例が活発化。
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