当初、多層ニューラルネットワークは、各種技術的な問題(問題局所最適解、勾配消失など)により、充分な学習を行えず、性能を向上できない時代が長く続いていた。
以下のような流れがあり、第3次人工知能ブームはディープラーニング技術の誕生が大きく貢献している。
代表的なニューラルネットワーク研究者であるジェフリー・ヒントン氏らの研究チームが、多層にネットワークを積み重ねても精度を損なわない手法「スタックドオートエンコーダ」を提唱し、「制限ボルツマンマシンによるオートエンコーダの深層化」に成功した。この成果が、ディープラーニングに繋がる技術的ブレイクスルーとなり、再び注目を集めるようになった。
物体認識率競技会「ILSVRC」において、ジェフリー・ヒントン氏率いるトロント大学チームが圧勝し、ディープラーニングの有効性を実証した。従来手法のエラー率は26%程度だったが、ディープラーニング手法により、エラー率を17%に下げ、機械学習研究者らに衝撃を与えた。その後の毎年の競技会でも、上位はディープラーニングが占めるようになった。
Googleが猫の画像認識をAIが行えるようになったと発表した。大量のYouTube画像をディープラーニングに与え、16000のCPUコアで3日間計算しただけで、画像認識を行えることが分かり、画像物体認識において、ディープラーニングは従来手法よりも飛躍的な進歩であることが決定的となった。
人工知能の囲碁プログラム「AlphaGo」が、世界トップレベルの実力を持つプロ棋士に勝利した。
「ディープラーニングでビジネスチャンスをつかむために必要なことは何か?」について、日本ディープラーニング協会理事長である東京大学の松尾豊特任准教授は、「やったもの勝ちだ」「必要なのは行動するための知識」であると提言する。 【解説テーマ】 ・薄く広くでは負けてしまう ・やったもの勝ち!高校生もできる
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